刺青を自分で入れる人が、少なからずいます。
そのこと自体をご存知ない方にとっては、「そんなことできるの?」と
お感じかも知れませんが、墨汁と針を使えば不可能ではありません。
手の甲や指の間にちょっとしたマークを入れている人を
見たことがあるかも知れませんが、そういったワンポイントの刺青は
もしかするとその人が自分で入れたものかも知れません。
一般的に、プロの彫り師が入れた刺青は深く彫り込まれていて、
素人が自分でやった刺青は浅くしか入っていないと言われています。
しかし、これは「素人だから深くまで入れられないだろう」という推測に
よるもので、特に根拠のない見方です。
素人が自分で墨汁を入れていく場合、その加減が分からずとても
深いところに入れているケースも実際にあります。
彫り師はプロなので絵柄として美しく見えるように刺青を入れていきますが、
素人はその技術がないので深さがまちまちであったり、
絵柄も不自然になったりします。
そのため、「刺青を消したい」と思う人の比率としては、
自分で入れた人の率が意外に高いのです。
刺青があるだけで何かと不利になるのに加えて、
決して上手とは言えない刺青と縁を切りたいと思うのは人情かも知れません。
しかし、深さが一定でなかったり変則的な彫り方をしている可能性もあるため、
自分で入れた刺青だからといって簡単に消せるわけではなく、
むしろ難しいことも多いというのが医療機関側の見解です。
衛生的にも決して良いことではないので、
くれぐれも自分で刺青を彫ろうとはしないでください。