刺青除去の治療には失敗例もあります

患者さんのご要望に応じて、期待通りの結果を出すこと。

これが医療機関に求められる使命です。

しかし、刺青除去など保険外医療においてはそれが

必ずしも成立しない場合があります。

つまり刺青除去治療の中には、失敗する例もあるということです。

どんな時に失敗してしまうのでしょうか、その一部をご紹介しましょう。

刺青除去治療における最大の失敗とは、期待通りの効果

(つまり刺青が消えること)が得られないというものでしょう。

認識の違いも含めてそんな不満が起きるのは、

治療方法の選択ミスや医療機関の技術不足などが考えられます。

刺青除去治療はそれぞれの患者さんに合った方法を選択しなければ

最大の効果は得られませんが、技術不足により得意な治療法を

無理強いしてしまったために満足いく結果にならなかった、など。

風邪を治すといった一般的な医療と違い、

刺青除去には医療として確立されたセオリーがありません。

最適な治療法を選択して適切な治療を行うためには、

たくさんの症例によって経験やノウハウが蓄積している必要があり、

そうなると医療機関によっての差が出てきてしまうのは仕方ないことです。

どんな治療法を選ぶにしても、治療を受けた後のアフターケアがとても大切です。

相手はデリケートな肌なので、いかに傷跡や火傷の跡を

いかにきれいにするかというのは医療機関の技術ももちろんですが、

アフターケアがとても大きな意味を持ちます。

アフターケアの重要性や正しい方法をしっかりとご説明した上で、

患者さんがしっかりとケアできるということが成立してはじめて、

最高の結果が得られます。

このためには信頼関係も必要ですから、当クリニックでも

最初のカウンセリングや治療のご説明には特に時間をつかって丁寧に

行うようにしています。

せっかくの治療が失敗してしまっては、誰もトクをしませんからね。

実は当院のカウンセリングでは、刺青を消したいというご要望を

お持ちの方に対して、「消さない」という選択肢を提案することもあります。

なぜ?と思われるかも知れませんが、無理に手を出して悪い結果を招くことが

分かっているのにそれをお伝えしないことが良いとは思えないからです。

出来ることと出来ないことをしっかりとご説明して、

あらゆる選択肢から最も患者さんの利益になる方法を選んでいただくことが、

医療機関としての使命であるとも思うのです。